魔法の理屈



魔法の分類.3〜生成要素〜

効果,属性による分類は、発動後の性質により分けられた物でした。 ゲームで主に戦闘を楽しむというならばこれだけでも充分でしょう。
今回はさらに一歩踏み込んで、「生成要素による分類」を見てみましょう。

生成要素(発動方法)による分類

これは分類方法というよりも、要素を抜き出したものです。
単体で存在する魔法よりも、複数から構成される魔法の方が多いでしょう。

言語

単語や文字,呪文などが持つ意味自体が魔法の発生要因になっているものです。
これ単体で構成するのは難しいですが、 他の媒体(音声など)を介して発動させる物は多いです。

代表的なものは呪文(スペル)です。 これは音声を介して発動させていますが、効果を決めるのはやはり言語です。

音声

空気の振動により聴覚に感じられる情報です。
呪歌の様に音や旋律が術の特性を決める魔法もありますが、 一般的には魔法発生の直接のきっかけになる“トリガー”としての役割が大きいです。 何らかの理由で音が出ない場合、音声に頼った魔法は無力化されます。

音声がトリガーとしての役割をする魔法は沢山ありますが、 性質に関わる物となると、その数は少ないです。
先程挙げた呪歌など、音楽関係の魔法が主な物になるでしょう。

紋様

絵や模様など、形の情報を基に魔法を組み立てる要素です。 2次元的なものだけではなく3次元の情報を要素とする事も可能です。 (高い技術が必要でしょうが)

魔法の発動に他のきっかけが必要な物が多いですが、 紋様単体で効果のある魔法もあり、 この様な魔法は長期にわたる効果を期待できます。
馬の蹄鉄やハンマーを象ったお守りという物をご存知の方もいるのでは?

思念

術者の意思、念力といった要素です。 多くの魔法がこの要素を必要としていますが、 これ単体で発動させるのは難しいです。

精神力が物理現象に干渉するものというと、 超能力が思い浮かぶかもしれません。
この文章の解釈で言うとこれも魔法です。 しかし、ここでは魔法という呼称はあくまで記号なので (自分でも)別物として考えて構わないと思います。

さて、その思念魔法ですが、 意思が効果に直結する為に制御が非常に難しいです。
もし集中力が途切れた場合、魔法が中断するだけならまだ良いのですが、 下手すると暴走を始めるという世界もあります。
先に「これ単体で発動させるのは難しい」と述べたのには そういう理由があったのです。
そういうわけで、他の生成要素を集中力を高める為の手段にすると言う事も 考えられないでしょうか?

物質

魔力を持った物質,魔力の素になる物質など補助的な役割にあたる要素です。

魔術師の持つ杖や錬金術に使われる秘薬など、特殊な物を想像しがちですが、 地面に落ちている小石や川を流れる水を媒体として利用する物もあります。
そもそも魔術師の杖の中にさえ、ただ木を削っただけというものもあります。
とは言え、物質自体が魔力に関連した物が、 多くの魔法にとって便利なのは確かなのですが。

動作

身体の動きも魔法の要素になり得ます。 現実世界でも、呪術(≒宗教)的性格を持った舞という物を聞いたことがあるかも知れません。
また、舞のような大きな動きだけではなく、印を結ぶ(結印)といった小さく短い動作も 大きな要素となる事があります。

印や舞はその型が重視されるため、紋様の要素も含んでいます。
このため、静的か動的かの違いが殆どに思われますが、 手を振りかざしたり地面に触れるなど、厳密な形を要しない物も当然あります。

生成要素は発動までの流れを決定します。
これらが欠ける事で魔法が妨害されたり、 動作内容が発動までの時間に大きく影響したりと、 魔法をより一層特徴付けるものとなるでしょう。